2023.08.20 Sunday

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

  • posted by スポンサードリンク|
  • -|
  • -|
  • -

2016.03.27 Sunday

安田靫彦展(東近美)

竹橋の東京国立近代美術館で「安田靫彦展」をみた。



大好きな作家のひとりだから、描線の美しさや品のよさのことなど過去に散々書いてきたので、もうあらためて書くことがない気がする。
とはいえ、これだけ大規模な展覧会なので、初見の作品も多く、あれもいい、これもいい、と目移りした。《遣唐使》なんて、十代であれだけのものが描けるものなのかと思いつつも、すでに安田靫彦らしさが現れていることに驚いた。

個人的には、歴史上の一場面をどういう気持ちを込めてどう構成しているか、という点にいちばん興味が惹かれる。なかでも余白がしっかりあって、余白に意味が込められた画面が好きだ。ぴっちりと描き込まれたのもそれはそれですばらしい作品がいくつもあるけど、余白の深さに比べると見劣りする。それだけ余白に意味や情景が感じられるのが安田靫彦の特長でもあると勝手に思っている。
《黄瀬川陣》などはまさにその代表的なもので、人物や物以外の、地面さえほぼ描かれていない空間があるからこそ、人物に集中することができ、場面の緊張感の高まりをもたらしている。当然、余白を活かす構図の完璧さがあるからだろうけど。とにかく文句のつけようがない。

今回いちばん気になった作品は《孫氏勒姫兵》。何よりも計算しつくされた構図と色に目を奪われ、そしてその動きと表情に奥行きを感じ、さらにやはり背景がないことによる場の緊迫感の高まりに強い印象を受けた。


もう本を置くスペースがほとんどなく、図録は買わないようにしているのだが、安田靫彦作品が100点以上掲載されているとなると、買わずにはいられなかった。

1

CALENDAR

S M T W T F S
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< March 2016 >>

ENTRIES

CATEGORIES

SEARCH THIS SITE

ARCHIVES

RECENT COMMENT

  • モスクワの旅10(さようならモスクワ編)
    キリる
  • モスクワの旅10(さようならモスクワ編)
    yuasa
  • 栄西と建仁寺@トーハク
    キリ
  • 栄西と建仁寺@トーハク
    奈良県PR担当の油井と申します
  • タルコフスキー『ストーカー』をめぐるいくつかのこと
    キリ
  • タルコフスキー『ストーカー』をめぐるいくつかのこと
    あべ
  • 2011年の美術展ベスト5
    AR
  • 2011年の美術展ベスト5
    はろるど
  • 歴史を描く@山種美術館
    AR
  • 歴史を描く@山種美術館
    遊行七恵

RECENT TRACKBACK

RECOMMEND

LINKS

PROFILE

twitter

スマートフォン

OTHERS

MOBILE

qrcode

POWERED

無料ブログ作成サービス JUGEM

SPONSORED LINK