パウル・クレー展に続いて
東京国立近代美術館の所蔵作品展。
ここの所蔵作品展は久しぶりだったので、とても楽しみに観はじめると、やっぱり初見の作品がいくつも出ていて、いつもながら、持ってるなあ、と。
今村紫紅《笛》
今村20歳頃の作品。実物は彩色。こんなに爽やかで清廉な印象の作品を描いていた時期があったのかと驚きつつ、淡く清い色に感激してしまった。このままの方向性でいってくれていたらなあ。
そして、下村観山のいくつかの作品。まだこんなにあったのか。
カエルの表現が独特な《稚児文殊》、隅々まで張り詰めた筆使いが光る《大原御幸》など。
来てよかったなと心の底から思わせてくれたのは安田靫彦《六歌仙》。六歌仙の歌と人物。今まで目にしたことがなかったが、いかにも安田靫彦にはまってて納得。靫彦らしい気品を湛えていて、言葉がでない。こういう作品を仕上げることができる作家はもういないような気がした。
大岩オスカール《ガーデニング(マンハッタン)》も結構好き。
東博と東近美には、あれこんなのも持っていたのか!と驚かせてもらいたいので、特別展とかなくても、たまに出かけなければいけないと改めて思ったのであった。