柴田悦子画廊「佛淵静子 日本画展」 2011.3.14―21
こちらでの個展は今回で4回目。過去3回は
こちらから。
今回は早めに行くつもりにしていたのに、地震があったので、最終日にどうにか間に合ったというところ。
佛淵静子<星読み>
無地の背景に融け込むようでいて静かな強さで語りかけてくる女性。凛々しく美しいバランスで何かを語る。墨の濃淡と強弱、繊細さと大胆さが共存してひとつのまとまりになっている。
530×333mmというから、小さな作品だ。紙に切り取られた画像だけを見ると、そうとは感じられないし、実際に見ても、小品のそれとは違う宇宙がある。
墨以外の色を最小限に抑え、余白を存在感のある背景として効果的に活かしているよう。それはこの作品に限ったことではないけれど、とくにこの作品は構図のよさと全体の安定感があって、とてもしっくりくる。
今回出ていた作品には何人かのモデルがいて、作家がモデルとどう向きあっているのかという興味がわく。
同じ場所で定期的に個展を見続けると、その作家がどう変化しているかを定点観測しているような楽しみがある(それで何かわかったような気にならないように注意しなければならないのは当然として)。
次回もこの画廊で新たな作品に出会えることを楽しみにしている。