2010年にみた美術展のなかでとくに印象に残った展覧会をベスト10として挙げてみた。昨年は出かけた展覧会が少なかったこともあって3つに絞ったのに、今年もそんなに出かけてない割には当たり年だったみたいで、わりとすんなりベスト10を選ぶことができた。
順位ではなく、時系列。
よくぞここまで集まったことに感謝。《楓図壁貼付》をはじめとする桃山のきらびやかな装飾絵画に圧倒された。
日本でよく知られている画家というわけではないが、版画を含めた幅広い画業に感激。
画面の隅まで神経が張り詰めた歴史画から花卉画まで、安田靫彦の魅力を堪能。
すばらしく雰囲気のある美術館で、すばらしい琳派の数々を眺めて幸せな気持ちになった。
浮世絵会のエンターテイナー、国芳の遊び心満載の作品を心ゆくまで楽しめた。展覧会を企画し、作品を集めた美術館にも、作品を提供してくれた方々にも感謝。
オルセー美術館改装万歳。個人的にはドニ祭に浮かれた。あと、モローの《オルフェウス》はやはり美しかった。
ただ幻想的な絵を描いていたと思われがちなシャガールの本質に迫った意欲的な企画。
同美術館久しぶりの本格的な企画展。日本にこれほどのコレクションがあるのかと感激、それが東京に集まったことに大満足。
日本美術史に得意な位置を占める大正時代に花開いたデザインとイラストレーションをひたすら眺める幸せな企画。この美術館で開かれたことがさらに好印象。
抽象画の世界を開いたカンディンスキー。魅力的な初期の作品から始まって、抽象画へ至る道のりを素直に辿ることができた。
番外編。
ベスト10には入れなかったが、ずっとみたいと願っていた菱田春草《黒き猫》と小林古径《髪》をみることができたので。
相変わらず出不精で、都内から一歩も出ていないこともあって、せめて周辺県くらいにまで足を延ばしていたらずいぶんと違う結果になっただろうと思う。とはいえ、今回選んだ展覧会は満足したものばかりなので、悔いなし!
来年もたぶんせいぜいこれくらいの頻度でしか出かけないだろうけど、みたいと思う展覧会を逃さないようにはしたいなと思っている。
それでは美術好きのみなさん、よいお年をお迎えください。そして来年も、この暢気なブログをよろしくお願いします。
それと、今年初めてお会いできたブロガーのみなさんに感謝!