東京国立博物館 平常展 2010.9.19
「シャガール展」@東京藝大、「絵本の黄金時代展」@国際子ども図書館、とくれば最後は東博。どれだけ近いんだ、と喜びつつ、上野ってやっぱりパワースポットだ!(パワースポットとかって別になんの興味もないんですが)。
国宝《餓鬼草紙》部分(平安時代)
国宝室の展示は、餓鬼道に堕ちた餓鬼たちのおぞましい振る舞いを描いた絵巻。この世界を身近に感じていたからこその生々しさがあるが、一方で、解説にあるとおり、軽妙さが漂う。「その軽妙さこそ、餓鬼道の苦しみやそこに陥ることへの強い恐怖心の裏返しなのかもしれません」。
葛飾北斎「琉球八景」《泉崎夜雨》
北斎って沖縄に行ったことがあるんだ!?と思ったのもつかの間、行ったことはないそう。「先行する版本を参考にした」そうだが、中国使節団がまとめた『琉球国志略』をもとに豊かな想像力でこれだけの作品に仕上げている。まあ、八景のうちには、どこなんだかよくわからない絵もあるらしいが。
河鍋暁斎《龍頭観音像》
天井まで届きそうな大作。力強く流麗な観音の筆致と龍のもの凄い迫力の対比に圧倒された。
本館2階の特別2室では、特集陳列「ワヤン―インドネシアの人形芝居―」。ユネスコ無形文化遺産に登録されている伝統的な人形芝居の人形たち。
照明のせいでできた影がおもしろかったので写真におさめてみたが、光不足でぶれているのはご勘弁。
そして久しぶりに平成館の考古室にも寄ってみた。
国宝「銀象嵌銘大刀」
いろいろな東博ミュージアムグッズになっているキャラがここにいた! 古墳時代とは思えない立派なキャラぶりに感心。
平成館企画展示室。特集陳列「古代エジプトのミイラ」
閉館中の東洋館から出張してきたミイラ。
最後はミュージアムショップに寄ったが、セール品にめぼしいものはなかった。出遅れたかな。というわけで帰宅の途に。上野を堪能した日曜午後だった。