東京近代美術館で「都路華香展」をみた後、特別展示「横山大観《生々流転》」をみるために収蔵作品展に向かいました。こちらも楽しみにしていた展示です。
まずは通常通り4階から順にみていきました。みたことがない作品もそこここにあります。
そして、昨年度新収蔵作品の速水御舟《夜梅》が初めて展示されている3階へ。
冷たさが伝わってくるような緊張感のある絵です。4階に展示されていた御舟《門(名主の家)》とは対照的な味わいの作品です。どちらも写実と幻想が入り混じった作品に思えました。
川端龍子《金閣炎上》は迫力のある大作です。御舟《炎舞》の冷たい炎(実物をみたことがないのでただの印象です)を並べてみてみたいものです。
のんきに回っていると、「柳宗理 生活のなかのデザイン」に行き着きました。
ここは賑わっていました。東近美に人が向かっていた理由の第一はこれだったんですね。
そして最後に、横山大観《生々流転》。久しぶりの一挙公開だそうです。
もうひとつ人が集まっていたのはこちら。
山間で生まれた一滴の水が川となって海に注ぎ、龍として天に昇る様を描いた40メートルにおよぶ作品。人や動物の営みもそのなかにしっかりと溶け込んでいます。
これだけ長い作品を描くという発想とエネルギーはどこから湧いてくるのかと、圧倒されました。人生観、精神力、絵の技量など多くのものが試される作品だと思います。迫力だけでないものが感じられる美しい絵でした。
「都路華香展」そして「横山大観《生々流転》」をじっくりみるという贅沢な時間でした。ミュージアムショップにちょっと寄ってみると、柳宗理のコーナーを若者が取り巻いていて、なるほどと思いました。