山種美術館に「花鳥の詩」(8月19日-9月24日)をみに行ってきました。
東京メトロ「半蔵門」駅を出て約10分歩きましたが、今日は曇ってて涼しめだったので助かりました(晴れて暑かったら行かなかったかもしれませんけどね)。
「ぐるっとパス2006」でいざ入場してみると、意外に盛況だったので驚きました。花鳥画は人気があるそうですね。
美術館のパンフレットによれば、「日本画の絵具や材料は環境の影響を受けやすく、長期間の展示に耐えられない」とのことで、展示を頻繁に替えるため、何度も通う人が多いということもあるのでしょうか。
今回、もっとも気に入ったのは奥村土牛の草花の画です。《ほゝづき》《あけび》《罌粟》のどれも、なんともいえない味があってとてもよかった。《罌粟》の花の血のような色にも惹かれましたが、とくに《ほゝづき》は、葉の形やちょっと枯れた具合がよく描かれていて、いちばん気に入りました。
速水御舟の《天仙果》はとても味わい深い画で、多くの人が気に入っているようでした。
前田青邨《鶺鴒》の鮮烈な青、小林古経《白華小禽》のシンプルな色にも惹きつけられました。横山大観の《木兎》《叭呵鳥》もさすがに素晴らしい作品でした。
これ以外にもいろいろといい作品があったのですが、杉山寧の4点のスケッチ《孔雀》はとても興味深かったです。上野動物園でスケッチしたのか、「上野」という文字も描かれていました。とても勉強になりました。
連れ合いはもともと、西洋画の静物画がお気に入りなのですが、日本画でもやはり草花に惹かれるということで、とくに速水御舟の画、なかでも写生帖が気に入ったそうです(ちょうど《陀梨亞》の花の頁が開かれていました)。写生帖の全頁がみたい!とうなっていました。
初めての山種美術館でしたが、期待以上に素晴らしい作品が目白押しでした。日本画のよさを再認識させられました。
帰りに「半蔵門」駅近くの
「UCCカフェプラザ」に寄って、<
レインフォレストアライアンス認証コーヒー>という、なんだか長い名前のコーヒーをいただきました。
空いていて、クラシック音楽もかかっていて、いい気分でした。いい画をみたあとで、余韻に浸るのにちょうどいい時間が過ごせました。