26日にオープンしたばかりの
青山ユニマット美術館に、連れ合いとふたりでさっそく行ってきました。
土曜日午後1時半頃に大江戸線で青山一丁目駅に到着、青山通りの南側を外苑前方面にしばらく歩いて、右手に伊藤忠商事ビルを見ながら左手に角を曲がるとすぐです。
外観だけでなく内部もきれいで、初々しい雰囲気が漂っていて好印象です。
入ったところでチケットを購入し、エレベーターで4階まで上がって入場、階段で1階ずつ降りていくという順序です。
まず4階には
マルク・シャガールの作品18点だけが展示されています。
そのなかでも、やはり美術館いち推しの作品《ブルー・コンサート》(1945)が目を惹きます。聖母のように穏やかな微笑みのベラを中心に赤や青が穏やかに配置され、構成的にもとても完成度が高いように感じました。もうひとつ気に入ったのは、その正面に飾られた《赤い裸婦》(1954-55)で、とにかくその赤の鮮やかさに目を奪われました。シャガールの描くパリの街が、生まれ故郷のヴィテプスクかのような印象を受けるのは気のせいでしょうか。
3階から2階にかけては「
エコール・ド・パリ」そして「
印象派/後期印象派」の画家の作品合わせて60点が展示されていました。
今回気に入ったり、強い印象を受けた作品は、ジョルジュ・ブラックの《緑のテーブル》(1943)、藤田嗣治の《2人の裸婦》(1926)と《バラ》(1922)、モーリス・ド・ヴラマンクの《雪景色》と《村の通り》、荻須高徳の《タバコ屋》、ポール・セザンヌの《テーブルクロスの上のリンゴ》(1886-90頃)あたりです。
ヴラマンクや荻須のことは何となく耳にしたことがあるくらいで、どういう絵を描いていたのかまったく知りませんでしたが、ヴラマンクの力強いタッチと光の表現、また《タバコ屋》の建物の立体感にとても驚かされました。
ながながと鑑賞してしまったので、結構疲れました(作者や作品についてかなりの分量の解説も掲示してあって、それをほとんど読んでしまったせいもありますが)。
この新しい美術館ですが、「箱根芦ノ湖美術館」時代に訪れたことはありませんが、予想以上の充実ぶりに感激しました。
ひとつだけ残念だったのは、マナーの悪い客がいたことです。意味なく動き回り、解説を読んでいる人の前に割り込んで大声で喋る二人連れ、階段をカツカツと大きな音を響かせて下りる人たちなど、少しは考えてほしいものです。
最後はいつものようにポストカードを買って終了です。展示作品のものは少ししかなくて物足りないですね。今後、是非充実させてほしいです。
絵画を堪能した後はエネルギー補給です。美術館から外苑前方面に歩いて数分のところにある「
おにぎりカフェony」南青山店で、おにぎりとお茶でひと休みしました。ここも全席禁煙です。
すっかり元気を回復して、そのあたりを散策しようと歩き始めたのですが、あまりに暑かったので、少しだけ歩いて退散しました。