2007.02.25 Sunday

「オルセー美術館展」をみて

オルセー美術館展を上野の東京都美術館でみてきました。

オルセー美術館展チラシオルセー美術館展チラシ裏
パリでオルセー美術館をみる前に行くつもりだったのが、帰ってからになってしまいました。珍しく午前中に到着したものの、すでに30分待ち。覚悟していたとはいえ、あまりの混雑ぶりに絵をゆっくりみることができませんでした。
気になった作品のときはなんとか絵の前までがんばり、それ以外は遠目から眺めるという感じになりました。

� 親密な時間
モリゾ《ゆりかご》
モリゾ《ゆりかご》(1872)。モリゾが描いた姉とその娘。やわらかい印象の絵ですが、なんとなく硬さも感じます。クリーブランド美術館展で《読書》(1873)をみたとき同様、姉エドマを慕っていたのだなあと感じます。

ルノワール《ジュリー・マネ》
ルノワール《ジュリー・マネ》(1887)。物静かな印象の少女の表情が美しい。猫も可愛らしいです。ルノワールの絵はあまり好きでないものが多いのですが、この作品はとても魅力的です。

ヴァロットン《ボール》
ヴァロットン《ボール》(1899)。とてもおもしろい構成です。視点のせいか、不思議な魅力があるのですが、なんとなく不安な気持ちにさせられます。

モネ《アパルトマンの一隅》
モネ《アパルトマンの一隅》(1875)。妻子を描いた作品。でも奥に座っている妻の顔ははっきり描かれていません。家族との時間にどんな葛藤があるのか、きれいだけど何か暗さをはらんだ作品です。同じくクリーブランド美術館展でみた《赤いスカーフ、モネ夫人の肖像》(1868-78)を想いだします。

� 特別な場所
マネ《ブーローニュ港の月光》
マネ《ブーローニュ港の月光》(1868)。幻想的で美しい作品。マネのこういう絵をみたのは初めてですが、やはり黒が印象的です。

� はるかな彼方へ
ゴッホ《アルルのゴッホの寝室》
ゴッホ《アルルのゴッホの寝室》(1889)。耳切り事件後に描かれたバージョン。最初の作品より明るい印象になっています。

ゴーガン《黄色いキリストのある自画像》
ゴーガン《黄色いキリストのある自画像》(1890-91)。かなりユニークな自画像ですね。なんとなくユーモラスな黄色いキリストと意志を感じさせる画家の顔が強いコントラストとなって、全体を引き締めているようです。右側のグロテスクな頭はそのあとでハッと気づくという構成でしょうか。

� 芸術家の生活―アトリエ・モデル・友人
バジール《バジールのアトリエ、ラ・コンダミヌ通り》
バジール《バジールのアトリエ、ラ・コンダミヌ通り》(1870)。
ファンタン=ラトゥール《バティニョールのアトリエ》
ファンタン=ラトゥール《バティニョールのアトリエ》(1870)。
この2作品からは当時の仲間づきあいが伺えて興味が掻き立てられます。とくに後者では、顔がはっきりと描かれていて、みんないい顔しています。親密な空気よりも緊張感の漂う作品です。

マネ《すみれのブーケをつけたベルト・モリゾ》
マネ《すみれのブーケをつけたベルト・モリゾ》(1872)。黒の使い方に唸ります。モリゾの魅力を、もしかすると実際以上に描き出しているかもしれません。ほかの色も抑えられていて、全体が調和しているようです。

� 幻想の世界へ
モロー《ガラテア》
モロー《ガラテア》(1880)。隅々までしっかり眺めたい美しい作品。交じり合わない視線が秘める内面がおもてに滲み出ています。


このほかにもルノワールの《バジールの肖像》(1867)、《鉛筆を持つクロード・モネ》(1875)、セザンヌ《ギュスターヴ・ジェフロワ》(1895-96)をはじめ、自画像を含めて、人を描いた作品に傑出したものが多かったように思います。もちろん、描いているもの、目的はさまざまですけど。
個人的には《アンリ・ロシュフォールの逃亡》(1880-81)を含めてマネの作品がうれしかった。それからルノワールのイメージがちょっと変わりました。

混雑はしょうがないとして、やはり広いところでみたいと思いました。ポストカードを買うのも大変でした。


この後、国立西洋美術館の「すいれん」で昼食をとってから、常設展をみました。「ぐるっとパス」をみせたら、「今日は無料デーですので」と言われました・・・。

2017.06.11 Sunday

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