2018.08.21 Tuesday

藤田嗣治展

『没後50年 藤田嗣治展』を東京都美術館でみた。

 

 

「質量ともに史上最大級」をうたうだけあって、観終わったときにはもうお腹いっぱい。もちろん心地よいやつ。

 

画業の最初期から最晩年まで、画風や画題がそのときどきの関心や社会情勢に応じて変わっていく様が、はっきりと見えるようで、まったく飽きることがない。

 

外光派風の洋画、アメリカ縦断の旅で描いた地元で人気そうなカラフルな水彩画、熱に浮かされたかのような気配が漂うくすんだ色の戦争画、透明感が美しい乳白色の裸婦、佇まいに風情がある街並、存在感がやわらかな静物、愛情をもって見つめる猫や犬、そして晩年の独特の宗教画、フレスコ画と、さまざまなスタイルの画に挑戦しているのに驚く。画だけでなくミニチュア模型や額縁を製作したり、ものを作るのが好きだったのだろう。

自画像を好んで描く理由は知らないが、描くものが変わっていくときや、気持ちを切り換えたりするときに、何かをリセットするような役割もあったのかもしれない、なんてことも思う。

 

今回の展示でいちばん気に入ったのは《エミリー・クレイン=シャドボーンの肖像》(1922年、シカゴ美術館)。

人物に存在感を与える装飾物、猫、そして銀箔も好きだ。フジタの描く衣装や家具に、目で見てこんなにも緻密で繊細な手触りがあったのかと、今回とくに感嘆させられた。他の作品でも感じたが、勝手なイメージ以上に色彩豊かだ。

同じ作品をなんど観ても発見があるから、もう観たことあるからいいや、なんてことは絶対にないのだと気持ちを新たにする。

 

日本とフランスで半分ずつ(くらいかな)暮らしたような作家だけあって、ヨーロッパからも日本からもたくさん集められていて、壮観というしかない。

ちなみにユニマットグループからも2点出品されていた(まだ持っていたのかユニマット。美術館を閉めてから作品たちがどうしているのか気になっていたので、なんだか少しだけホッとした)。

 

たしかに 質量ともに最大級の大回顧展。看板に偽りなしだと思う。久しぶりにいいものをみて、やはりもっとちょくちょくと美術館に足を運びたい気分になった。

 

 

ちなみにこれ、なんと1年2か月ぶりの記事でありました(オソマツ)。

 

 

 


2018.08.29 Wednesday

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