国立西洋美術館で開催中の
「ベルリン国立美術館展 学べるヨーロッパ美術の400年」をみた。
上野では、同時にフェルメール《真珠の耳飾りの少女》で人気の
「マウリッツハイス美術館展」が開かれているが、一方、こちらの目玉は
フェルメール《真珠の首飾りの少女》で、タイトルだけ見ると、紛らわしいことこの上ない。
《真珠の首飾りの少女》は日本初公開だとか。耳飾りのほうとの相乗効果もあってか、かなり賑わっていて、フェルメール人気にあらためて驚く。
とてもきれいな構成と、切り取られた穏やかな一瞬がフェルメールらしい作品だと思うが、個人的にはあまり魅力を感じない。理由はたぶん、少女が少女に見えないからだろう。
ひとつの美術館の作品で構成される企画展となると、なんらかの切り口が必要になるが、今回はそれがヨーロッパ美術の400年というテーマになっている。が、あまり堪能した気がしない。彫刻は充実していたようにみえたが、どうも絵が物足りなかった。そのなかでは、レンブラント派《黄金の兜の男》の、まさに黄金の兜の輝きはほんとうに黄金に光が当たっているようで気に入ったが、そういえば顔はいまいちだったな。
自分にとってはストライクゾーンから外れていた展覧会だったということだろう。身も蓋もない感想でごめんなさい。この後、常設展ですばらしい、自分好みの作品をたくさんみたせいで、余計にそういう感想になってしまいました。