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2008.11.15 Saturday

大琳派展ファイナル

いよいよ残り2日となった東京国立博物館「大琳派展」。久しぶりに金曜日の夜が空いたので、いそいそと4回目をみてきた。
「大琳派展」の過去3回分の記事はこちら。

すっかり暮れた夕方、上野公園に入ると人もまばらだったのに、東博に近づくに連れて人が湧いてきて、予想通りの大混雑。みんな好きだなーと、自分のことは棚に上げて思う。


俵屋宗達《槙檜図屏風》
一見するとやや物足りなさも感じるが、上部に広げられた銀泥と、金箔の微妙な密度の違いによる濃淡が空気と光を操り、夜の雰囲気をつくりだしている。みずみずしい槙と檜の配置に、やるなー!という気分にさせられる。

本阿弥光悦_月に兔図扇面
本阿弥光悦《月に兔図屏風》
「光悦の手になる数少ない絵画作品と考えられている」という。
扇面を大胆に分割した思い切りのいい作品で、扇面の形を活かした金地と緑青のバランスがとてもいい。草花の咲く野に迫り出した金地の月の大きさが、まわりの広大な空間を想像させる。兔の様子にやや不自然さも感じるけど、繊細な情緒がしみてくる。

本阿弥光悦_雨雲
本阿弥光悦《黒楽茶碗 銘 雨雲》
隣に展示されている《赤楽茶碗 銘 峯雲》をみて優しい形がいいなあと思いながら、この黒楽茶碗に戻ってよくみると、凛とした佇まいがあってすばらしいと感じた。このふたつのどちらが好きかを誰かと話し合ってみるとおもしろいかもしれないと思う。焼物のことは何もわからないけど。

光悦・宗達_蓮下絵百人一首和歌巻断簡
俵屋宗達下絵・本阿弥光悦筆《蓮下絵百人一首和歌巻断簡》(東博)
蓮の短い一生を金銀泥で描いた下絵で、「宗達金銀泥下絵の頂点といえる作品」。第九十五首目、蓮の花が強風によってまさに散ろうとする場面。
豊かな量感をたたえた蓮の存在感の強さと美しさに震えるような気がした。その蓮の濃い部分にわざわざ置かれた光悦の筆に驚かされる。

俵屋宗達_兔図
俵屋宗達《兔図》
まわりを薄墨で囲んで白兔が月光のなかに浮かび上がり、桔梗がそれに花を添える。光や空気だけでなく美しい情緒が画面に込められていて、うっとりさせられる。
兔の顔が微妙におもしろいけど。

尾形光琳_孔雀立葵図屏風左隻尾形光琳_孔雀立葵図屏風右隻
尾形光琳《孔雀立葵図屏風》
左のまっすぐな画面と右の丸みを帯びた画面を組み合わせて、とても華やかな場面をつくりだしている。近寄ると、隅々まで行き届いた筆に感心させられる。全体に立体感には乏しいものの、そのぶん、構成の見事さが際立っている。
変な画像ですみません。

尾形光琳《竹梅図屏風》
墨で描かれた竹の濃淡と配置、そこに梅を加えた画面構成がすばらしい。雨樋のように竹を描いているところがおもしろい。
解説で、金箔になじまない墨がはじかれていない理由がいくつか考察されているが、その理由が解明されていないことに、絵は奥が深いなと変に感心してしまった。


何回訪れても楽しめる最高の展覧会もまもなく終了。名残惜しく引き揚げた。
と、まだ少々時間があったので本館に回ると、近代美術室の展示が替わっていた。

横山大観_瀟湘八景
横山大観《瀟湘八景(1912)
大観の富士は苦手だけど、この八幅のうちのいくつかは、穏やかな優しさがあって気に入った。

下村観山_白狐
下村観山《白狐》(1914)
岡倉天心が信太妻の伝説を底本にオペラ台本"The White Fox"を書いたことを想起させる画題。夫と息子を残して人間から狐に戻らざるを得なくなった白狐が、想いを振り切るように森へと消えて行く場面だろうか。そう思うと、白狐が悲しげにみえてくる。
森と狐の美しい情景と左隻の寂しげな余白だらけの景色の構成が美しい。

本館2階に上がると「特集陳列 装飾料紙と鑑賞料紙」。光悦のことを思い浮かべながら覗いてみた。

古今和歌集(元永本)
『古今和歌集』の仮名序から巻第20までを完存する現存最古の遺品。和製唐紙を使用した豪華な綴葉装の冊子本で、もとの体裁をほぼ伝えている。筆者は、「巻子本古今和歌集」など一群の名筆を残しており、藤原行成の曾孫定実とする説が有力である。
東博本館ライトアップ
時計をみると、閉館2分前。金曜日の夜をすっかり楽しんでしまった。

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