2008.05.06
椿山荘近くの講談社 野間記念館で「横山大観と再興院展の仲間たち」をみた。
横山大観は苦手だけど、「再興院展の仲間たち」のほうに惹かれて出かけた。

野間記念館は最近まで改修していたそうだけど、以前を知らないのでどれくらい変わったのかよくわからない。建物のなかは真新しくきれいな印象。こぢんまりした庭も美しい。

小茂田青樹《四季花鳥・春夏秋冬》(1928)
もともと四面形式ではなかったそう。なのに四面を並べてみると、当初から予定していたようにバランスよく仕立てられている。とくに、緑、黄、橙、水色の色調が揃っていて、落ち着いた華やかさというか、なんというか。とにかくいい気分になれる。

速水御舟《朱華琉璃鳥》(1933)
はっきりした大胆な色で構成され、とくに瑠璃色の美しさが赤い椿との対比で際立っている。あと、葉の黒が独特で、画面をぐっと引き締めている。なんという構成力と装飾性。

速水御舟《梅花馥郁》(1932)
馥郁たる香りが漂ってくる。枝振りがとくに構成的で面白い。様式的なところが新しさをみせているのだと思う。

山村耕花「江南七趣」(1921)《秦淮の夕》
中国江南に取材した作品たち。風景に風俗を添えている。
《秦淮の夕》の場合、全体を青く覆った夕闇の様子がほのぼのとしていて気持ちいい。人々の姿をさっぱりと表現していて、なんか楽しげ。
緑で覆われた《西湖高荘》もいい。どちらも色に加えて、イラストっぽい風俗の部分に目が惹きつけられた。
「江南七趣」は「小器用にまとめた画面のあざとさや過剰な色彩」が指摘されたというけど、僕が気に入ったこの2点はたぶん「過剰な色彩」の部類に入っているのだろう。
小林古径《平重盛》(1916)
涼しげな目元と気品ある顔立ち。重盛という人物については歴史家に任せるとして、この肖像には作家の好意が感じられる。古径の人物画はあまりみたことないけど、とてもさっぱりしていていい。
「神護寺三像伝平重盛像」は足利尊氏でないかとの説が近年有力になっているらしいので、この際、肖像画ではないけど、小林古径作品を定番にしてはいかがでしょう。魅力的すぎるかな。
最後の展示室は、小茂田青樹、木村武山、小杉放庵、小川芋銭、堅山南風、長野草風がそれぞれ描いた色紙「十二ヶ月図」。
小茂田青樹「十二ヶ月図」(1928)
色紙の背景の金がいやみなく美しくて、そこに描かれた愛らしい植物、虫、鳥を引き立てている。各月にそれぞれ工夫があって、ひとつとして魅力のない作品がないくらい。この色紙をみただけで出かけた価値があった。
ちなみに、もうひとつの小茂田青樹「十二ヶ月図」(1930)は、金の色見もやや冴えないし、モチーフを作りすぎな気がして、先の1928年版には及ばない。
期待以上のすばらしい作品だらけで、大満足。曇天でなくて晴れていたらどんなによかっただろう。展示とは直接関係ないけど、庭に面した休憩室がカフェだったら、コーヒーでも飲んでゆっくりしたいところ。
横山大観は苦手だけど、「再興院展の仲間たち」のほうに惹かれて出かけた。

野間記念館は最近まで改修していたそうだけど、以前を知らないのでどれくらい変わったのかよくわからない。建物のなかは真新しくきれいな印象。こぢんまりした庭も美しい。

小茂田青樹《四季花鳥・春夏秋冬》(1928)
もともと四面形式ではなかったそう。なのに四面を並べてみると、当初から予定していたようにバランスよく仕立てられている。とくに、緑、黄、橙、水色の色調が揃っていて、落ち着いた華やかさというか、なんというか。とにかくいい気分になれる。

速水御舟《朱華琉璃鳥》(1933)
はっきりした大胆な色で構成され、とくに瑠璃色の美しさが赤い椿との対比で際立っている。あと、葉の黒が独特で、画面をぐっと引き締めている。なんという構成力と装飾性。

速水御舟《梅花馥郁》(1932)
馥郁たる香りが漂ってくる。枝振りがとくに構成的で面白い。様式的なところが新しさをみせているのだと思う。

山村耕花「江南七趣」(1921)《秦淮の夕》
中国江南に取材した作品たち。風景に風俗を添えている。
《秦淮の夕》の場合、全体を青く覆った夕闇の様子がほのぼのとしていて気持ちいい。人々の姿をさっぱりと表現していて、なんか楽しげ。
緑で覆われた《西湖高荘》もいい。どちらも色に加えて、イラストっぽい風俗の部分に目が惹きつけられた。
「江南七趣」は「小器用にまとめた画面のあざとさや過剰な色彩」が指摘されたというけど、僕が気に入ったこの2点はたぶん「過剰な色彩」の部類に入っているのだろう。
小林古径《平重盛》(1916)
涼しげな目元と気品ある顔立ち。重盛という人物については歴史家に任せるとして、この肖像には作家の好意が感じられる。古径の人物画はあまりみたことないけど、とてもさっぱりしていていい。
「神護寺三像伝平重盛像」は足利尊氏でないかとの説が近年有力になっているらしいので、この際、肖像画ではないけど、小林古径作品を定番にしてはいかがでしょう。魅力的すぎるかな。
最後の展示室は、小茂田青樹、木村武山、小杉放庵、小川芋銭、堅山南風、長野草風がそれぞれ描いた色紙「十二ヶ月図」。
小茂田青樹「十二ヶ月図」(1928)
色紙の背景の金がいやみなく美しくて、そこに描かれた愛らしい植物、虫、鳥を引き立てている。各月にそれぞれ工夫があって、ひとつとして魅力のない作品がないくらい。この色紙をみただけで出かけた価値があった。
ちなみに、もうひとつの小茂田青樹「十二ヶ月図」(1930)は、金の色見もやや冴えないし、モチーフを作りすぎな気がして、先の1928年版には及ばない。
期待以上のすばらしい作品だらけで、大満足。曇天でなくて晴れていたらどんなによかっただろう。展示とは直接関係ないけど、庭に面した休憩室がカフェだったら、コーヒーでも飲んでゆっくりしたいところ。
野間はわたしの心のオアシスです♪まぁカフェではないですが自販機もございます(笑)。
耕花「江南七趣」はわたしもキリルさん同様、その過剰な色彩に惹かれましたよ。素敵です。
耕花は役者絵も多く、風俗版画も多かったので、そうしたロマンティックな資質が強く出ると、ちょっと賛否論が出たりするんでしょうね。