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2007.11.16 Friday

【みる】東博平常展 岸田劉生《麗子微笑》

東京国立博物館の平常展をみた。いつものように2階「日本美術の流れ」をみてから1階のジャンル別展示をみて、最後に近代美術部屋に到着。

岸田劉生《麗子微笑》(1921)
岸田劉生《麗子微笑》(1921)
日本のモナ・リザ、麗子の微笑み。劉生は20点以上も麗子を描いているが、そのなかでももっとも充実した作品とされる。正直、いくつかの麗子像はちょっとオカルティックでこわいくらいなのだが、この微笑はとても穏やかで、作家・モデルともに充実した時間を過ごしたのだろうと想像される。
今年6月に東京国立近代美術館で小特集「劉生と麗子―岸田劉生関係資料より」が開かれていたとき、麗子の写真をみて、絵とそっくりだったのでかなり驚いた。劉生が存在の神秘性に迫ろうとしたがために、絵の麗子は本人の姿とは大分違うものになっていると信じきっていたから、これは衝撃だった。
話を戻すと、《麗子微笑》にはそのコワサがなく、黒を背景に麗子という存在の神秘性だけでなく、父娘の親密感のようなものも表れているようだ。肩掛けの毛糸のさわれそうなほどすばらしい質感表現と合わさって、完成度が高まっていると思う。

安田靫彦《御産の祷》(1914)
『紫式部日記』の中宮彰子の安産祈祷の場面が描かれた作品。縦長画面の上下が四六ぐらいの割合で朱と白に分けられ、その対比が劇的だ。上部は祈祷する僧と明王の間に炎、下部は白い屏風と白装束の彰子と女房たち、それに散米する殿上人。色にこれらの人々や炎の動きがからみ合ってダイナミックな構成になっている。女性たちの黒髪が生き物のように艶やかなのがとても印象に残った。ここのところ、安田靫彦が大のお気に入りなので、うれしかった。

月岡芳年《風俗三十二相》(1888)は、各タイトルがなければ絵のおもしろさを楽しめない。絵も少々俗な感じがするが、笑える。
月岡芳年《風俗三十二相 うるさそう 寛政年間処女之風俗》(1888)
月岡芳年《風俗三十二相 うるさそう 寛政年間処女之風俗》

月岡芳年《風俗三十二相 かゆさう 嘉永年間かこゐものの風ぞく》(1888)
月岡芳年《風俗三十二相 かゆさう 嘉永年間かこゐものの風ぞく》

月岡芳年《風俗三十二相 暗さう 明治年間妻君の風俗》(1888)
月岡芳年《風俗三十二相 暗さう 明治年間妻君の風俗》

このほか、「いたさう」「ひんがよささう」「つめたさう」「しなやかさう」「おもたさう」「みたさう」「かいたさう」「おきがつきさう」「はづかしさう」が出ていた。

平成館企画展示室では、「特集陳列 黒田記念館 黒田清輝の作品 II」が開かれている。ということを後で知った。以前にも同じ失敗をしたのに、凝りずに、今回もなんとなく平成館に立ち寄らなかったら、こういうことになってしまった。


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コメント
こんばんは。
記事をアップできていないのですが、先日東博の
平常展でご紹介されている作品達と会って来ました。

どれも印象深かったのですが、とりわけ驚いたのは
安田の「御産の祷」。
圧倒的な迫力と緊迫感は素晴らしかったです。
  • meme
  • 2007/11/17 6:13 PM
★memeさん、こんばんは。
《御産の祷》は後の《黄瀬川の陣》のような静かだけど緊迫感のある作風とは随分違いましたが、動的で素晴らしかったですね。安田の作品はまだ少ししかみていないので、これから一つ一つ出会えると思うと楽しみです。
  • キリル
  • 2007/11/18 12:42 AM
こんばんは。
岸田劉生の麗子像、どれも意味深で、悩ましく
濃い印象を残してくれます。
近美に浴衣の麗子像が展示してあり、
のどかでこの麗子が好きだなぁと思ったのでした。
TVでこの絵と長らく生活してこられた方のお話を見ましたが、こういう体験はなかなかないですね。
芳年の三十二相、私もべったり鑑賞してきました。
東博に来る前に黒田清輝記念室で
瑞々しい作品を目にしました。
同時に岡倉天心展をやっているときに
あの記念室で見るというのも、なかなかよかったです。
いつかきっとチャンスがめぐってきます。
  • あべまつ
  • 2007/11/20 11:11 PM
★あべまつさん、こんばんは。
麗子像はもはやどの麗子像をみたことがあるのかわからなくなってきました。テレビ番組でみたものも交ざってしまっているような気がします。好きというわけではないのに、見入ってしまいます。
黒田清輝記念室にも行ってみたいのですが、最近はなかなか土曜日に出かけられないので、ゆっくりチャンスを待ちます。だいたいが、間抜けによくいろいろなものを見逃していますから。
風俗三十二相にはこじつけたようにしかみえないものもあっておかしいですよね。
  • キリル
  • 2007/11/20 11:51 PM
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